研究課題/領域番号 |
17K13068
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
武井 良子 昭和大学, 歯学部, 特別研究生 (40534764)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 構音障害 / 舌と口蓋の接触パターン / エレクトロパラトグラフィ / 舌運動 |
研究実績の概要 |
舌圧測定機器の不具合によりデータ収集困難であるため、エレクトロパラトグラフィによる分析を中心に研究を進めている。 ①健常人10名のデータを用いて、連続発話時の舌と口蓋の接触パターンの分析法を確立した。令和3年度の研究で有用性が確認されたglobal pattern(短文総合接触パターン)とcumulative global pattern(累積短文総合接触パターン)の分析法に基づき、構音障害症例30例のデータを分析し、健常人データと比較した。構音障害症例では健常人に比べて、口蓋後方側方部の舌接触が少なく、口蓋前方中央部の舌接触が多いことが確認され、連続発話時の舌と口蓋の接触パターンが健常人とは明らかに異なることが示された。得られた研究成果を論文にまとめて発表した。 ②①の分析法では、連続発話全体の評価は可能であるが、連続発話内の各音産生時の状況は評価ができないため、より詳細な評価を行う方法について検討した。日本語において代表的な子音として「タ」「カ」「ラ」「シ」を短文中から抽出し、子音産生時の最大接触パターンを分析した。構音障害患者では、聴覚的には誤りを認めない音においても健常とは異なる接触パターンが示されることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
舌圧測定機器の不具合により舌圧測定データの収集が困難である。エレクトロパラトグラフィを用いた分析を中心に進めている。
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今後の研究の推進方策 |
舌圧測定機器の不具合により舌圧データの収集が困難であるため、エレクトロパラトグラフィによる分析を進める。研究成果を学会にて発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文発表に際し掲載料の支出を見込んでいたが、特に費用が発生しなかったため次年度使用額が生じた。研究最終年度となるため、成果発表のための旅費が必要となる予定である。
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