複数の協力施設にて外来通院中の慢性閉塞性肺疾患患者80名を対象とし,サルコペニアの有病率や臨床的特徴を調査した.その結果,有病率は30%と非常に高く,慢性閉塞性肺疾患のサルコペニア患者は,疾患重症度,身体不活動,低栄養すべての要素の影響を受けていた.加えて,慢性閉塞性肺疾患のサルコペニア患者に対する,通常の呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)に栄養療法を併用した呼吸リハの効果について検証した.その結果,12週間の呼吸リハ前後で,体重は増加するものの,骨格筋量の増加までは至らなかった.ただし,当初の研究計画より解析対象者数が少なく,より詳細なアウトカムを得るため,本研究は継続している.
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