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2018 年度 実施状況報告書

化学療法誘発性末梢神経障害に対する確率共鳴を利用したリハビリテーション開発と検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K13080
研究機関畿央大学

研究代表者

大住 倫弘  畿央大学, 健康科学部, 助教 (70742485)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード化学療法
研究実績の概要

平成30年度に計画していた「確率共鳴現象がCIPN患者の運動障害へ及ぼす効果の検証」をスタートさせることができており,CIPN症例12名およびコントロール群15名の計測が終了している.現時点での検証結果では,ランダムノイズ振動刺激を付加すると触覚機能の向上および手指把握運動のスムースさが向上することが確認されている.このことは,ランダムノイズ刺激が末梢あるいは中枢神経系に確率共鳴現象を引き起こし,触覚機能あるいは手指巧緻運動の向上させることが確認されたこととなる.今後も症例を追加して検証を継続していく予定である.また,ランダムノイズを発生させるデバイスの無線化にも既に成功しており,そのデバイスの有効性の検証もスタートさせている.この無線装置は,手指巧緻運動をする時に邪魔にならないことはもちろんのこと,場所を制約されることなく装着することが可能なデバイスになっているため,在宅リハビリにも応用されやすいものと考えている.現時点では,コントロール群20名のみでの検証となっているが,同じように触覚機能および手指把握運動のスムースさが向上することが確認できている. ただし,症例によって効果が一定でないこともあるため,どのような症例に有効なのかを分析する必要もある.本研究では,薬剤・触覚機能・疼痛(痺れ)の表現型・日常生活レベルなどを記録しているため,即時効果が出現しやすい症例の医学的特徴を後ろ向きに検討する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画していた「確率共鳴現象がCIPN患者の運動障害へ及ぼす効果の検証」をスタートすることができているだけでなく,仮説通りの結果が得られつつあることが順調に進展していると判断した何よりの理由である.

今後の研究の推進方策

今後は症例数を追加して効果検証をすることと,効果が得られやすかった症例の特徴抽出をしていく予定である.また,それらの結果を関連学会および国際ジャーナルで公表する予定である.

次年度使用額が生じた理由

次年度にまとまった研究成果を発表するために,今年度の学会発表を控えることとし,そのための出張が予定よりも少なくなっていた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] プロジェクション科学を痛みのリハビリへ応用する2019

    • 著者名/発表者名
      大住倫弘,信迫悟志,嶋田総太郎,森岡周
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 26 ページ: 30-39

  • [雑誌論文] 難治性疼痛のリハビリテーション研究2018

    • 著者名/発表者名
      大住倫弘,住谷昌彦,大竹祐子,森岡周
    • 雑誌名

      日本基礎理学療法学雑誌

      巻: 21 ページ: 69-78

  • [雑誌論文] Stochastic resonance improves visuomotor temporal integration in healthy young adults.2018

    • 著者名/発表者名
      Nobusako S,Osumi M,Matsuo A,Fukuchi T,Nakai A,Zama T,Shimada S,Morioka S.
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 13 ページ: e0209382.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 疼痛に対する物理療法の臨床実践2018

    • 著者名/発表者名
      大住倫弘,佐藤剛介
    • 雑誌名

      理学療法

      巻: 35 ページ: 592-600

  • [雑誌論文] 病期別にみた疼痛メカニズム-リハビリテーションの視点から-2018

    • 著者名/発表者名
      大住倫弘
    • 雑誌名

      物理療法科学

      巻: 25 ページ: 19-26

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公開日: 2022-12-28  

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