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2017 年度 実施状況報告書

パノラマ超音波画像を用いた体幹部骨格筋の量的・質的評価における妥当性検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K13087
研究機関名古屋大学

研究代表者

田中 憲子 (石黒憲子)  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (70439280)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードMRI / 超音波画像 / 体幹 / 骨格筋量 / エコー強度
研究実績の概要

腹部と背部の骨格筋は全身の骨格筋の中で最も加齢に伴い萎縮しやすく,筋内へ脂肪が蓄積しやすいことが知られている.また,腰部の骨格筋は内臓脂肪の蓄積に伴い萎縮するとの報告もある.すなわち,腹,背,腰など体幹部に位置する骨格筋とその筋内に蓄積する脂肪の量を観察することは,加齢に伴う骨格筋量や身体機能の低下(サルコペニア)や運動器症候群(ロコモティブシンドローム)の予防・改善に有効である.しかし一般に,体幹の量的・質的評価を行うためには磁気共鳴画像(MRI)法やコンピュータ断層撮影法などの大掛かりで分析に時間がかかる方法を利用する必要があり,データ数を増やして十分な検討を行うことは困難な状況にある.そこで本研究では,医療機関や研究現場に広く普及しており実験室外にも持ち出し可能な超音波法に着目し,プローブを連続的に動かして構築したパノラマ超音波画像による体幹部骨格筋の量的・質的の評価の妥当性について検証している.
2017年度は,科研費課題で利用するパノラマ超音波画像による腹部骨格筋の量と質の評価値に高い再現性があることを見出した(Tanaka et al. Eur J Appl Physiol. 2017).この知見に基づき,現在,同一被験者に対して磁気共鳴画像法とパノラマ超音波法の両方を用いて腹部骨格筋の画像データ収集を継続的に実施している.現時点では若年男性30名程度のデータ収集が終わっており,取得した画像の分析を進めているところである.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初立てていた今年度の目標通りに研究をスタートさせ,データ蓄積を進めることができた.年度当初は共同研究者から測定機材の貸与を受けてデータ収集を行っていたが,年度後半に「若手研究(B)における独立基盤形成支援」により専用の超音波画像診断装置を購入できたため,データの取得スピードが格段に向上した.また,本課題に関連する論文が受理されたことも,研究を進めるうえで大きな後押しとなった.

今後の研究の推進方策

引き続きデータ収集を行う.蓄積した磁気共鳴画像と超音波画像を分析して数値化し,パノラマ超音波画像法による腹部骨格筋の量的・質的評価値の妥当性を検証し,得られた成果を学会にて発表する.鮮明な画像が得られる最新機器を導入することができたため,深部筋群の画像化も検討していく.

次年度使用額が生じた理由

10月に若手研究(B)における独立基盤形成支援(試行)により研究費の追加配分を受けることができたため,当初の研究計画を大幅かつ発展的に変更することとなった.具体的には,次年度の予算と合算して測定機器を新たに購入し,当初予定していなかった測定項目を追加するため,次年度への繰り越しを行うこととなった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reliability of size and echo intensity of abdominal skeletal muscles using extended field-of-view ultrasound imaging.2017

    • 著者名/発表者名
      Tanaka NI, Ogawa M, Yoshiko A, Ando R, Akima H.
    • 雑誌名

      Eur J Appl Physiol.

      巻: 117 ページ: 2263-2270

    • DOI

      10.1007/s00421-017-3713-y.

    • 査読あり
  • [学会発表] パノラマ超音波画像による腹部骨格筋定量の再現性2017

    • 著者名/発表者名
      田中憲子,小川まどか,吉子彰人,安藤良介,秋間 広
    • 学会等名
      第71回日本体力医学会大会

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公開日: 2018-12-17  

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