研究課題
若手研究(B)
末梢性磁気刺激は,脳卒中後の運動障害などを対象とした新たな神経リハビリテーション手段として注目されている.本研究では以下の3点を明らかにした.1)短時間の反復末梢性磁気刺激と運動イメージの併用は健常者の皮質脊髄路の興奮性を増大させる.2)反復末梢性磁気刺激と運動イメージの併用における単一介入直後には健常者の拮抗筋の皮質脊髄路の興奮性が増大する.3)反復末梢性磁気刺激のクリック音は健常者における体性感覚刺激の検出を促通する.
神経リハビリテーション
rPMSと運動イメージの併用については,随意運動中のrPMSについて検討する上での基礎的なデータとなるだけでなく,随意運動が困難である重度運動麻痺を呈する脳卒中患者のリハビリテーションへの応用が期待できる研究内容である.また,rPMSのクリック音については,磁気刺激に特有な刺激時に発生する音(クリック音)に着目している.rPMSのクリック音の影響を明らかにすることで,PMSの臨床応用を検討する上での基礎的なデータとなりうる知見である.