研究課題
若手研究(B)
私は,三次元的な自由度を有する足部を適切にストレッチングできる自動機械の開発を目指している.足部を三次元制動するため,ワイヤー駆動の機器を想定していたが,開発が容易である一自由度のストレッチング機器も試作したところ,十分に足部ストレッチングを施行できた.また,この一自由度ストレッチング機器で足部背屈ストレッチングを行ったところ,健常若年者および健常高齢者の足部関節可動域は有意に改善した.超音波画像診断装置を用いたことで,ストレッチングの効果を生体力学的に示すこともできた.
リハビリテーション工学
三次元的足部変形に関与する短縮筋の同定のため,複雑な動きを有する機器が必要と考えていたが,本研究での実験により,一自由度のストレッチング機器でも十分に効果の高い足部ストレッチングを行えることが示された.このことは,より安価で操作が容易なストレッチング機器を開発することの一助となる.在宅リハビリテーションの必要性が高まっている現在,本機器を市場投入することができれば,誰もが在宅で継続的に効果の高い足部ストレッチングを実施することが可能になり,生活の質の向上につなげることができる.