研究課題
若手研究(B)
本研究は、水泳プール浸水前の入浴を用いた温熱刺激が浸水時の脈波伝播速度に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。その結果、入浴の有無、入浴時間および入浴水温によって皮膚温および皮膚血流量の反応は異なった。浸水時の脈波伝播速度の変化は、どの条件においてもほぼ同様に上昇した。このことから、水泳プール浸水時の脈波伝播速度は、入浴による温熱刺激よりも浸水時の冷刺激の影響を強く受ける可能性が考えられた。
健康科学
本研究で用いた部位別脈波伝播速度の測定をすることにより、浸水に伴う脈波伝播速度の変化箇所を特定することが可能となった。水泳プールでの運動前は、温水シャワーおよび足洗い場等による身体の洗浄が義務付けられており、本研究の結果は、循環応答の観点からみた安全な水中運動環境の普及に寄与する可能性があるものと推測する。