運動習慣が異なる中高齢者を対象に、(1)日常身体活動の量や強度とロコモティブシンドローム(運動器症候群, 以 下ロコモ)や運動機能との関連性、(2)定期的な歩行習慣やスポーツ習慣の有無が骨格筋に与える影響、 (3)シニアスポーツの傷害リスクを調査した。その結果、スポーツを定期的に行なっている高齢者は歩行習慣のある高齢者よりも、大腿部前面・後面筋厚、膝伸展・屈曲筋力、歩行速度、上体起こしが優れていたが、傷害リスクは高かった。ロコモリスクはスポーツ実施者で3割程度、歩行習慣では5割であった。スポーツ群において、トレーニング中に高強度活動が多いほど大腿部前面筋厚が優れている傾向が示された。
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