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2017 年度 実施状況報告書

ノルディックウォーキング上達のためのスマートなポールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K13125
研究機関東京工芸大学

研究代表者

大海 悠太  東京工芸大学, 工学部, 助教 (60571057)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードノルディックウォーキング / 身体知 / IoT
研究実績の概要

2本のポールにそれぞれセンサを付け、それらを人間の身体にウェストポーチによって付けたRaspberry PiとArduinoによるデータロガーに有線でデータを集めて記録するシステムを構築することができた。また、現状では3軸加速度センサを各ポールに2つ用いていたが、そこからポールの傾きを計算するのは難しかった。しかし、近年加速度センサ、ジャイロセンサ、コンパスセンサを用いた9軸センサが小型化しており、こちらを用いることで、ポールの傾きまで計測しやすくなった。また、3Dプリンタを導入することによって、センサをポールに装着させるアタッチメントを作成することが可能になった。
これまで、熟練者と初心者のポールの使い方を加速度センサデータの周波数解析結果から、ピーク数の違いに表われるという可能性を見つけていた。その解析手法を自動化し、スピーカーからの音声フィードバックとして被験者に与えるシステムの開発を行なった。被験者に定期的に解析結果を音声として返しながらノルディックウォーキングするという実験を行うことができた。
また、登山時のポールの使い方をみるために、本研究のシステム及びJINS MEMEを装着した状態で神奈川県白山を登り、ポールの有無での体の動きの違いと、システムの頑健性を試すことができた。
また、Kinectとディープニューラルネットワークにより、身体の骨格情報を取得するシステムをそれぞれ開発することができた。ノルディックウォーキング時の骨格情報を解析することで、ポールの使い方についてさらに調べることが可能になると考えている。
さらに、提案者はRaspberry Piを用いたIoTロボットの開発をすすめており、この技術を本研究のシステムに応用することで、ポールに装着したセンサとインターネットを接続することはすぐに可能である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

交付申請書に書かれた平成29年度の計画は概ね実行することができ、平成30年度の計画であるスピーカーの利用にも取り組むことができた。ただ一点だけ、圧力センサについては完成させることができなかった。理由としては、ポールの先にうまく小型圧力センサを取り付けることができなかったからである。共同研究をしている坂口氏が別の研究でうまくポールに取り付けることに成功しており、参考にさせていただくことにしている。

今後の研究の推進方策

「現在までの進捗状況」で述べたように、圧力センサまわりの開発を坂口氏の支援を受けてすすめる。また、Arduinoを使わずRaspberry Piのみで入出力をするようにマイコンまわりを修正し、小型化をすすめる。IoT化のため、直接WifiでInternetに接続するか、もしくはBluetoothでiPhoneとの連携を行う。
LED、スピーカー、振動子の3 種類の出力をポールに装着し、使用者に状態をフィードバックさせるシステムの開発を行う。フィードバックのさせ方としては、現在の状態が上級者に近いか初心者に近いのかを判別させた結果を提示させる方法と、体格が近い上級者の歩行リズムを与える方法を用いる。前者の場合は逐次自分の歩行が上級者のようになっているかをチェックできる。後者の場合は与えたリズムに引き込まれていくことで上級者の動きを獲得しやすくなる効果がある。その3 種類の出力は相互補完的に働く。LED については状態を確認しやすいが、時々ポールを目視する必要があるため、フォームが崩れやすい。スピーカーについては目視する必要はないが、外部の状態によっては聞こえ辛くなる。振動子については上記の問題はないが、上手く感じとれない可能性がある。
市販のポール用に、3Dプリンタを用いて任意のマウンタを作成することが可能になったため、各種入出力デバイスのマウンタを作成する。なるべく市販品のポールを利用するため振動子としてGMMエキサイタは利用しないことにする。LEDとスピーカー、偏心モータとリニア振動アクチュエータ、各種センサをポールに付けて、ノルディックウォーキング上級者と初心者のポールの動かし方について、センサデータの取得に問題がないか、またフィードバックの効果的なさせ方を調べる。

次年度使用額が生じた理由

卒研生にプログラム開発ができるものがいたため、外注する必要がなく人件費を使うことはなかった。次年度使用額について、圧力センサの開発にあまり着手できていないため、こちらのデバイス調査用に利用する。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 4件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Kinectを用いたスラックラインの熟達方法の検討2018

    • 著者名/発表者名
      大海 悠太、児玉 謙太郎、坂野 安希、山本 正彦
    • 雑誌名

      人工知能学会第25回身体知研究会

      巻: - ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ノルディックウォーキングにおけるポールワーク特徴提示の影響2017

    • 著者名/発表者名
      大海 悠太、森 芳弥、山本 正彦
    • 雑誌名

      人工知能学会全国大会(第31回)

      巻: - ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ノルディックウォーキング技術上達のための情報提示をするポールの開発2017

    • 著者名/発表者名
      大海 悠太、椙本 涼太、森 芳弥、山本 正彦
    • 雑誌名

      日本機械学会 シンポジウム: スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス2017

      巻: - ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Development of the pole to present the information for improvement of the skill in Nordic walking2017

    • 著者名/発表者名
      Yuta Ogai, Ryota Sugimoto, Yoshiya Mori, and Masahiko Yamamoto
    • 雑誌名

      Fourth International Workshop on Skill Science Associated with JSAI International Symposia on AI 2017 (IsAI-2017)

      巻: - ページ: -

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 単純なニューラルネットワークと遺伝的アルゴリズムを用いた群れ行動の獲得2017

    • 著者名/発表者名
      森 芳弥、大海 悠太
    • 雑誌名

      第18回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会

      巻: - ページ: -

  • [学会発表] Kinectを用いたスラックラインの熟達方法の検討2018

    • 著者名/発表者名
      大海 悠太、児玉 謙太郎、坂野 安希、山本 正彦
    • 学会等名
      人工知能学会第25回身体知研究会
  • [学会発表] Mugbotと音声認識技術を用いた研究発表練習支援用のあいづち機能の開発2018

    • 著者名/発表者名
      新海 純生、青野 裕生、香月 将也、鈴木 省吾、大津 亮二、物江 璃莉子、山田 将矢、大海 悠太
    • 学会等名
      第2回教育・コミュニケーションロボット研究開発シンポジウム
  • [学会発表] 画像処理を用いたPepper向け黒線追従式移動システムの開発2018

    • 著者名/発表者名
      高橋 翼、 大海 悠太
    • 学会等名
      第2回教育・コミュニケーションロボット研究開発シンポジウム
  • [学会発表] PepperとSlack を用いた感情的通知システムの開発2018

    • 著者名/発表者名
      大森 望、大海 悠太
    • 学会等名
      第2回教育・コミュニケーションロボット研究開発シンポジウム
  • [学会発表] ノルディックウォーキングにおけるポールワーク特徴提示の影響2017

    • 著者名/発表者名
      大海 悠太、森 芳弥、山本 正彦
    • 学会等名
      人工知能学会全国大会(第31回)
  • [学会発表] ノルディックウォーキング技術上達のための情報提示をするポールの開発2017

    • 著者名/発表者名
      大海 悠太、椙本 涼太、森 芳弥、山本 正彦
    • 学会等名
      日本機械学会 シンポジウム: スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス2017
  • [学会発表] Development of the pole to present the information for improvement of the skill in Nordic walking2017

    • 著者名/発表者名
      Yuta Ogai, Ryota Sugimoto, Yoshiya Mori, and Masahiko Yamamoto
    • 学会等名
      Fourth International Workshop on Skill Science Associated with JSAI International Symposia on AI 2017 (IsAI-2017)
    • 国際学会
  • [学会発表] 単純なニューラルネットワークと遺伝的アルゴリズムを用いた群れ行動の獲得2017

    • 著者名/発表者名
      森 芳弥、大海 悠太
    • 学会等名
      第18回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会

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公開日: 2018-12-17  

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