研究課題/領域番号 |
17K13144
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
村田 周祐 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (00634221)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 持続可能な開発 / スポーツツーリズム / 地域生活 / 生活組織化 / 定置網漁 / サーフィン / 移住 / 漁村 |
研究実績の概要 |
グローバリゼーションが浸透した現代において、どのように持続的スポーツツーリズムが地域生活と共在関係を築くのか。この問いを鍛えるべく、竹内利美の「生活組織論」から地域生活の動態を捉える理論的整理を実施した。特に、漁村生活の社会的特性を、漁港や漁船の性能や規模などの「漁撈の手段」に規定された「漁組(漁撈労働の組織)」の個別化から把握する手法についての整理を行った。 千葉県鴨川市で住み込み型フィールドワークを実施した。都会からの移住サーファーの日常生活(生業活動や地域組織での活動)と鴨川サーフィンの組織的展開をめぐる参与観察・聞き取り調査、大浦集落における住民組織、生産組織に同行し、参与観察、インタビュー、調査資料の収集を行った。それらを基に、最終年度のまとめに向けた基礎データとなる生産録、生産組織(漁組+漁業協同組合)、地域組織(氏子組織)をめぐる一次資料を作成した。スポーツやツーリズム フィールドワークおよび理論的整理を通じて、地域生活とスポーツやツーリズムが交錯する動的ありよう社会学的に分析していく足がかりを得た。最終的には、「地域活性化」という視角ではなく「生活組織化」という視角からの持続的スポーツツーリズムをめぐる政策提言の土台となる知見を導き出していきたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に研究が進展している最大の理由は、充実したフィールドワークが実施できている環境にある。これまでの長期にわたる関係構築、恵まれた研究環境、家庭環境に感謝する。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も、現場での「問い」と学術的「問い」を切り結ぶための理論的・方法論的模索を続ける。来年度からは「移動性」「生活組織化」をキーワードに研究を続けていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2月に予定をしていたフィールドワークを諸事情により実施ができなかったため。来年度は、フィールドワークの回数を増やすことで対応する。
|