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2022 年度 実績報告書

日本人の強みである謙虚さを活かした競技者における陰の側面の解決と成熟性の向上

研究課題

研究課題/領域番号 17K13149
研究機関千葉工業大学

研究代表者

遠藤 伸太郎  千葉工業大学, 先進工学部, 助教 (20750409)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード謙虚さ / 尺度作成 / 文化差 / 競技者
研究実績の概要

これまでに謙虚さを測定する尺度は数多く測定されているが、日本人向けの最適な尺度は存在しない。2022年度は、謙虚さの捉え方に文化差があり得ること、それを実証した研究がないことを踏まえ、既存の尺度を用いて文化差を検討することとした。尺度は信頼性と妥当性のある自己報告式の尺度であるRelational Humility Scale(RHS; Davis et al., 2011)を利用することとした。日本語版の作成許可を原著者に依頼し、許可後、翻訳作業を実施した。次に、尺度の因子構造、他の変数との関連を検討するため、競技者を含めた日本とアメリカの大学生400名ずつを対象としたWeb調査を実施した。調査内容は、翻訳した尺度、パーソナリティ(Big Five、Dark Triad)、well-beingに関連する指標(主観的幸福感、協調的幸福感)、それに非認知能力(自尊感情、レジリエンス、グリット)であった。確認的因子分析の結果、RHSはアメリカと同じ因子構造であると考えられた。しかしながら、因子間の関係が異なり、尺度としての信頼性を保つことができていないことが示唆された。加えて、他の変数との関連を検討した結果、原版とは異なる可能性があることが示された。以上の結果から、謙虚さとHumilityには重なる部分があるものの、異なる側面があることが示唆された。その理由として、日本の場合、謙虚さに関連する控えめな態度が求められるのに対して、アメリカでは求められないこと、社会的望ましさの影響が考えられた。したがって、より日本人の慣習にあわせた謙虚さを測定するツールを検討する必要があるといえる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 音楽を専攻する大学生の抑うつ傾向を高める要因の検討:演奏不安,自尊感情,友人および主科の指導教員との関係の良好度に着目して2022

    • 著者名/発表者名
      坂内 くらら、遠藤 伸太郎、大石 和男
    • 雑誌名

      音楽教育学

      巻: 51 ページ: 13~24

    • DOI

      10.20614/jjomer.51.2_13

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] COVID-19蔓延下における小学生の自然体験活動がメンタルヘルスに及ぼす影響:日常生活における運動時間を考慮した検討2022

    • 著者名/発表者名
      遠藤 伸太郎、矢野 康介、大石 和男
    • 雑誌名

      体育学研究

      巻: 67 ページ: 657~672

    • DOI

      10.5432/jjpehss.21134

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] COVID-19禍における感染予防行動尺度の作成2022

    • 著者名/発表者名
      嘉瀬 貴祥、上野 雄己、遠藤 伸太郎
    • 学会等名
      日本心理学会第86回大会
  • [学会発表] 介護職員の良好な人間関係に関連する要因の抽出―安定的職業継続に向けた質的研究―2022

    • 著者名/発表者名
      廣野 正子、矢野 康介、遠藤 伸太郎、大石 和男
    • 学会等名
      日本健康心理学会 第35回大会

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公開日: 2023-12-25  

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