本研究課題は、大学生競技者における謙虚さの構造を改めて明らかにしつつ、Humilityが謙虚さに相当する概念として、妥当であるのか検討することを目的とした。大学生競技者と指導者を対象とした研究の結果、競技者において謙虚さは求められる場面とそうでない場面が存在することが示された。また、日本とアメリカ人の大学生を対象とした研究の結果、文化差が存在し、Humilityを謙虚さの指標とすることは難しいことが明らかとなった。今後は、Humilityと謙虚さの違いを明確にし、競技者に求められる謙虚さを測定する尺度の開発や謙虚さが陰の側面の解決や成熟にどのように関連するのか検討する必要がある。
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