研究実績の概要 |
運動やトレーニングによる身体反応の個人差は、遺伝要因と環境要因の相互作用によって決まる。近年では、個人の遺伝情報を手軽に手に入れることが可能になった。しかしながら、個々の遺伝子多型やその組み合わせが運動•トレーニングの効果に与える影響についての科学的エビデンスは乏しい。本研究では、大規模なアスリートコホートにおいて縦断的なパフォーマンスや体組成などの変化、損傷発生などを一括管理するプログラムを開発し、遺伝情報がトレーニング効果及び損傷発生リスクに与える影響を検討する。 平成30年度は、特定の遺伝子多型(ACTN3, MCT1, AGTR2, ESR1,COL11A1,ALDH2など)と身体機能やケガのリスクに関する検討を行った。損傷調査については、主にアンケート調査などを用いておこなった。ACTN3遺伝子多型については、関節可動域に関する検討やエキセントリック収縮後の回復に関す内容を検討した。また、COL11A1遺伝子多型については、腰椎および頚椎の椎間板変性との関連性を検討した。また、アルコール摂取に関連する遺伝子多型であるALDH2遺伝子多型とスポーツパフォーマンスおよび筋機能との関連性を報告した。 29年度は、主に個々の遺伝子多型(ACTN3, MCT1, AGTR2, ESR1,COL11A1,ALDH2など)と競技パフォーマンスおよび損傷などとの関連性を検討し報告した。
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