研究課題
トレーニング効果の個人差についてはトレーナビリティと表現されている。最終年度ではACTN3遺伝子多型とトレーニング強度が及ぼすトレーニング効果(筋肥大、筋パワーの増加)の向上率を各群で比較し、トレーニング効果の向上や競技力向上を目的として研究を行った。対象者はトレーニング経験のある24名であった。[身長172.38±6.36cm体重67.43±6.61kg年齢19.8±1.1歳] ACTN3遺伝子多型の頻度は、RR型5名、RX型12名、XX型7名であった。 群分けは、R型高強度群、低強度群、XX型高強度群、低強度群、計4群で実施した。トレーニング頻度は1週間2回、2ヶ月、計16回行い、トレーニング期間前後に計2回測定を行った。測定は身体組成、筋厚測定、筋機能測定(レッグパワー、垂直跳び、ベンチプレス、パラレルスクワット)を行った。トレーニング種目はベンチプレス、パラレルスクワット、ショルダープレス、レッグエクステンションを行った。R型低強度群およびXX型低強度群では大腿四頭筋の筋厚の厚さで有意な関係が見られた。同じ低強度でトレーニングしており、遺伝子多型のみで比較しているのでXX型の方が低強度トレーニングにおいて筋肥大の反応を起こし、筋厚が肥大したことが分かる。以上の結果から、ACTN3遺伝子多型と強度設定によるトレーニング効果の関連性について、ベンチプレス、垂直跳びの筋力、筋パワー発揮は遺伝子多型と強度設定は関係なく、筋厚の向上率は遺伝子多型と強度設定により、影響がある可能性が示唆された。今後対象者数を増やすことで詳細な検討を行なっていく必要がある。
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