研究課題/領域番号 |
17K13168
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研究機関 | 流通科学大学 |
研究代表者 |
山口 志郎 流通科学大学, 人間社会学部, 准教授 (70733096)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | リスク / リスク対応 / 安全リスク / 社会的リスク / リスク回避 / リスク低減 / リスク移転 / リスク保有 |
研究実績の概要 |
2019年度は、(1)トレイルランニングイベント主催者のリスクとリスク対策を明らかにすること、(2)トレイルランニングイベントのリスクマネジメントにおいてこれらの関係性について、検証することを目的とした。2018年度に行った主催者データを修正版グランデッドセオリーアプローチによって再分析した結果、3つのリスクカテゴリ(安全リスク、自然環境リスク、社会的リスク)と4つのリスク対策(リスク回避、リスク低減、リスク移転、リスク保持)が生成された。特に、安全リスクはリスク回避、リスク低減、リスク移転と関連していることが示された。対照的に、自然環境リスクと社会的リスクはリスク回避、リスク低減、リスク保有と関連していた。本結果の一部は、日本生涯スポーツ学会第21回大会において口頭発表を行っており、現在原著論文として投稿中である。
また、トレイルランニングイベントの参加者に焦点を当て、参加者が認識するリスクとリスク対応について探索的に明らかにすることを目的とした。調査対象者は、トレイルランニングイベントへの参加経験があるトレイルランナー2名を対象とした。調査参加者の選定は、1)トレイルランニングイベントに参加して3年以上が経過していること、2)5大会以上参加していること、3)50km以上のレースに参加していることを条件とした。修正版グランデッドセオリーアプローチによる分析の結果、リスク要因として1)安全リスクが生成されており、サブカテゴリーとして事故リスクが含まれている。具体的には、死亡事故に関わるアクシデントや捻挫に関わる怪我が挙げられている。またリスク対策として、リスク回避が生成され、サブカテゴリーとして参加者意識が含まれている。具体的には、保険加入やコースチェック、天候チェックが挙げられている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は参加者側に焦点を当て、半構造化インタビューを実施予定であったが、主催者調査の再分析を行ったこと、参加者調査を行う上でのインタビューガイドライン作成のための、専門家判断に時間を要したことから、当初の予定より参加者側の調査が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
参加者に焦点を当てた修正版グランデッドセオリーアプローチによる分析において、理論的飽和に達していないことから、2020年度は引き続き、参加者へのインタビュー調査を継続するとともに、理論的飽和に達した時点で調査と分析を終了する。その後、インタビューデータを基に、インターネット調査ならびにイベントでのアンケート調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度末に、参加者調査に伴う旅費出張を計画してたが、新型コロナウィルスの影響に伴い、出張ができなくなったことから、次年度参加者調査のための旅費を計上しており、本調査に伴うアルバイト人件費や書籍購入等の物品費を計上している。
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