従来の反応時間研究と異なる視点から反応パフォーマンス向上に関する検証の試み自体が本研究の学術的な特色である。その成果については、反応刺激(光)を観るだけ、あるいは反応トレーニング効果の転移によって非運動肢でも反応時間を短縮させることができるため、視覚依存の素早い判断が要求される競技にとって身体活動(トレーニング)で生じる疲労を軽減した状態で反応時間を短縮させる取組みに活かすことができる。さらに、本研究は、スポーツのみならず認知症問題(反応・判断処理の低下)に対してその遅延予防のための一助と成り、社会的にも幅広く応用できる可能性をもった内容としてその意義は大きいと感じる。
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