• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

習慣的な糖質摂取量の違いが運動後の筋グリコーゲン回復の個人差に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 17K13204
研究機関宮崎大学

研究代表者

塩瀬 圭佑  宮崎大学, 教育学部, 講師 (70708106)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード筋グリコーゲン / 食事習慣 / 血糖値変動 / カーボローディング
研究実績の概要

本研究の目的は、習慣的な糖質摂取量の多寡が糖取り込み能と筋グリコーゲン回復に及ぼす影響を明らかにすることである。さらに、習慣的な糖質摂取量からの差分を基に運動後の糖質摂取量を決定した場合、筋グリコーゲン回復の個人差が軽減するかを検証するものである。
本年度は、習慣的な糖質摂取習慣の多寡がカーボローディング時の筋グリコーゲン超回復率に及ぼす影響を検討した。本研究では成人男性を対象とし、全ての対象者は事前に食事記録法、及び秤量法により習慣的な糖質摂取量を調査した。対象者は長時間高強度運動後に72時間のカーボローディング(糖質 8g/kg/日)を実施した。
本研究の結果は、習慣的な糖質摂取量の中央値を基準に糖質摂取量が多い群と少ない群(各群n=3)に分け解析を行った。カーボローディングにより、72時間後の筋グリコーゲン貯蔵量は普段の1.4±0.1倍まで増加した (p < 0.05)。習慣的な糖質摂取量が少ない群では糖質摂取量の多い群と比較して、筋グリコーゲン超回復率が約15%高値を示した。また、習慣的な糖質摂取量とカーボローディング中の糖質摂取量との差分を算出し、筋グリコーゲン超回復率の関連を検討した。その結果、両者に有意な関連は認められなかった。
本研究の結果からは、習慣的な糖質摂取量が少ない者では、体重当たりの一定量の糖質が摂取された場合の筋グリコーゲン超回復率が高い傾向にあることが推察される。しかし、習慣的な糖質摂取量の多寡が筋グリコーゲン超回復率に影響を及ぼすことを統計的に示す、十分なデータを得ることはできなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度実施予定の研究において、一部のみの実施に留まり、全体的な進捗状況としてやや遅れがみられる。研究代表者の所属機関が変わったことにより一時的に研究活動が滞ったことや、研究実施先において必要機器の使用状況に空きが少なく、日程調整が困難であったことが要因である。一方、これまでに得られた結果は、論文にまとめ国際学術雑誌投稿に向けて準備を進めている。

今後の研究の推進方策

本年度実施した研究からは、習慣的な糖質摂取量の多寡が筋グリコーゲン回復率に影響を及ぼすことを統計的に示す、十分なデータを得ることはできなかった。この点を精査するため、令和2年度では、引き続き、習慣的な糖質摂取量の多寡がグリコーゲン超回復速度に及ぼす影響を調査する予定である。また、習慣的な糖質摂取量との差分を基に運動後の糖質摂取量を決定した場合、筋グリコーゲン回復の個人差が軽減するかを検証したい。

次年度使用額が生じた理由

研究計画の遅れに伴い、予定していた実験を完遂できておらず次年度使用額が生じた。次年度では、当初の研究計画に基づき予定された研究を完遂するため、残予算を人件費・謝金及び物品費等ですべて使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高糖質食に対する代謝反応と血糖値変動―日常的な糖質摂取量の違いによる検討―2019

    • 著者名/発表者名
      塩瀬圭佑、高江理恵、畑本陽一、檜垣靖樹、上原吉就
    • 学会等名
      第74回 日本体力医学会大会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi