本研究では、非肥満者における高LDLコレステロール(LDL-C)血症の予防改善に向けた、遺伝要因を考慮した運動・栄養処方の開発に向け、血中LDL-C濃度を予測する遺伝的リスクスコアを構築し、血中LDL-C濃度に対する遺伝要因と生活習慣および身体的特徴の影響を検討した。その結果、1)血中LDL-C濃度に及ぼす遺伝要因の影響は非肥満者と肥満者で同程度であること、2)非肥満者においてのみBMIの増加が血中LDL-C濃度の増加に関連する可能性、3)BMIの高低に関わらず、全身持久力を高く保つことや動物性脂肪の摂取を控えることにより、遺伝的な血中LDL-C濃度上昇のリスクは抑制される可能性が示唆された。
|