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2019 年度 実績報告書

In vivoホールセル記録と光遺伝学で解明する運動関連神経活動安定化の神経基盤

研究課題

研究課題/領域番号 17K13277
研究機関東京大学

研究代表者

蝦名 鉄平  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (30611206)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードマウス運動野 / 2光子イメージング / in vivo ホールセル記録
研究実績の概要

歩く、走る、何かを掴むといった運動に伴って、脳は特定のパターンを持った神経活動を生成する。運動の学習は、その運動をコードする神経活動を安定に再現できるようにして、ばらつきの少ない動作を可能にする。しかし、安定な神経活動がどのように形成されているのかはよくわかっていない。本研究では運動中のマウス一次運動野でニューロンのスパイク活動とシナプス入力を計測し、光遺伝学的に神経活動へ内因的な外乱を加えた時の変化と、元の活動へと収束していく過程を解析する事によって、運動実行に関わる神経活動がどのようなシナプス入力によって形成され、安定化されているのかを明らかにする。
スパイク活動とシナプス入力を運動中のマウス大脳皮質で記録するためには体動などに起因する組織の揺れなどを十分に抑え、長時間安定した記録を行う必要がある。そのため、2017年度は記録用ガラス電極、脳観察用のガラス窓の設置方法について検討し、運動課題実行中のマウス一次運動野において興奮性・抑制性シナプス入力を単一の神経細胞から記録する実験方法を確立した。2018年度には、運動課題中のマウス大脳皮質で単一神経細胞からスパイク活動とシナプス入力を記録するための実験方法最適化を進めた。また、電気生理学的なスパイク計測法の代わりに2光子イメージング法によって神経細胞活動を記録し、運動中の活動パターンを同定する方法についても検討を進めた。
2019年度は2018年度に引き続き、2光子カルシウムイメージングによる単一神経細胞の活動パターン同定法について開発を進めた。また、イメージングで同定した神経細胞に対してin vivo ホールセル記録によってシナプス入力を計測するための方法についても検討を進め、クオリティは低いものの、実際に記録を行う事が可能である事を確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Common marmoset as a model primate for study of the motor control system2020

    • 著者名/発表者名
      Matsuzaki Masanori、Ebina Teppei
    • 雑誌名

      Current Opinion in Neurobiology

      巻: 64 ページ: 103~110

    • DOI

      doi:10.1016/j.conb.2020.02.013

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Arm movements induced by noninvasive optogenetic stimulation of the motor cortex in the common marmoset2019

    • 著者名/発表者名
      Ebina Teppei、Obara Keitaro、Watakabe Akiya、Masamizu Yoshito、Terada Shin-Ichiro、Matoba Ryota、Takaji Masafumi、Hatanaka Nobuhiko、Nambu Atsushi、Mizukami Hiroaki、Yamamori Tetsuo、Matsuzaki Masanori
    • 雑誌名

      Proceedings of the National Academy of Sciences

      巻: 116 ページ: 22844~22850

    • DOI

      doi:10.1073/pnas.1903445116

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Fluorescent glass pipettes for optically targeted electrophysiological recordings.2019

    • 著者名/発表者名
      1.Okamoto, K., Fuji, N., Ebina, T., Konishi, K., Sato, Y., Kashima, T., Nakano, R., Hioki, H., Takeuchi, H., Yumoto, J., Matsuzaki, M. and Ikegaya, Y.
    • 学会等名
      Neuroscience 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] Calcium imaging of the auditory mismatch negativity (aMMN) responses in common marmosets.2019

    • 著者名/発表者名
      2.Obara, K., Ebina, T., Masamizu, Y., Terada, S., Uka, T., Komatsu, M., Ichinohe, N., Watakabe, A., Mizukami, H., Yamamori, T., Kasai, K. and Matsuzaki, M.
    • 学会等名
      The 42th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society
  • [学会発表] Upper-limb movements induced by optogenetic stimulation of the motor cortex in the common marmoset.2019

    • 著者名/発表者名
      3.Ebina, T., Obara, K., Masamizu, Y., Terada, S., Watakabe, A., Matoba R., Hatanaka, N., Nambu, A., Mizukami, H., Yamamori, T. and Matsuzaki, M.
    • 学会等名
      The 42th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society

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公開日: 2021-01-27  

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