本研究は、サイクロンによる被害が甚大なベンガル湾沿岸地域において、フィールドワークをもとに地域の災害脆弱性が高まる要因を複合的に論じた実証研究である。本研究を通じて、貧困やジェンダー、高齢化などの社会的課題が原因で住民の災害対応能力が低下し、構造物による防災政策が十分に機能しないことを指摘した。研究成果は、最終年度に執筆した単著『Disaster Vulnerability and Poverty: Cyclone Damage and Resilience in Bangladesh』に加え、最終的に単著2冊、編著3冊、論文3本などの研究実績に結実した。
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