| 研究課題/領域番号 |
17K13292
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| 研究機関 | 獨協大学 |
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研究代表者 |
松岡 格 獨協大学, 国際教養学部, 准教授 (40598413)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 公的書類 / エスニシティ / マイノリティ / 統治 |
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| 研究実績の概要 |
台湾原住民族に対する近代国家による統治の影響を解明しようとする研究である。より具体的にはこれまでの申請者の研究知見をふまえつつ、理論的研究についての知見の深化と調査の拡大を通じて、身分登録書類の導入が地域社会に与えた、複雑な影響関係とその様態が示す意味を明らかにしようとしている。
本年度においてはデータ収集および実地調査を順調に進めることができた。台湾の原住民族居住地域におけるフィールド調査、および図書館・アーカイブにおける文献調査により身分登録書類の制度と運用に関わるデータ・資料を集めることができた。
フィールド調査については、これまでは台湾西南部のパイワン族集落での調査・データ収集が主になっていたが、本年度は台湾東南部のパイワン族集落でも調査を実施することができた。この二つの地域は、戦前の行政状況が違っており、戦後もその影響は残ったようである。従来のフィールドデータと比較することで、台湾原住民社会の状況がより明らかになるものと期待される。
文献調査については、戦前の身分登録制度の状況に関わる資料を調査することができた。これによって得られた資料はこれまでの研究知見の溝を埋めるものとみられ、成果発表にて紹介する予定である。
また、本研究の分析をめぐる理論的知見を深めることができた。本年度に資料整理や理論整理をする過程で統治や統治性に関わる理論が、本研究の内容と当初の予想以上に関連していることが明らかになった。これについてはこれ以後も研究を進めて、本調査・研究の分析に生かしたいと考えている。
また、比較事例である中国少数民族の姓名の調査についても追加調査を実施することができた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
身分登録書類についての制度史に関わる資料、フィールドデータ、および台湾現地の研究者の知見などを順調に収集することができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
これまでの調査・研究成果をいったんまとめ、日本および台湾現地で成果発表をすることを目指す。それに対する内外の研究者の反応や意見交換を通じて適宜軌道修正を行い、追加調査を進めて研究の完成に向けて歩みを進めたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
主に、年度末（3月）に実施した海外調査の振込が次年度（4月）になったことによる。
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