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2022 年度 実績報告書

アメリカ女性史・放送史におけるFrieda Hennockの思想と行動の再評価

研究課題

研究課題/領域番号 17K13302
研究機関東洋大学

研究代表者

志柿 浩一郎  東洋大学, 社会学部, 講師 (70734630)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードフリーダ・へノック / FCC / 通信・放送政策 / メディア史 / 公共放送 / 教育放送
研究実績の概要

最終年度である本年度において、これまでの研究を踏まえ紀要論文 "The First Female FCC commissioner in America: What a Second Look on Her Media Policy Reveals?" 『東洋大学社会学部紀要』をまとめた。また、本年度は各研究会などで米国の公共放送史に関する報告をし、その中で本研究の内容を反映させた。

第二次世界大戦後の米国公共放送、および商業放送、その後の米国におけるメディア産業の歴史をたどると、Hennockの描いた通信・放送政策の案、その背後にある彼女の理念が貢献した一面があることが明らかになった。現在のメディア産業の状況に直接的に影響を与えたと断言することはできないものの、彼女の放送に対する政策案が、米国公共放送の前身である教育番組を提供する大学運営のテレビ放送局を開局していくことにつながった。彼女が米国の公共放送の基礎を築くことに一躍かったといえる。また、メディア産業におけるジェンダーバラナスの改善に努めた。

またHenockはアメリカの放送のに対する将来ビジョンを持っており、それを米国内の通信・放送政策に反映させようとしたが、当時のFCC委員や放送業界は必ずしもそれを高く評価していなかった。後に米国の公共放送として発展する教育放送を推進した彼女の功績については先行研究があり、アメリカの放送史の教科書にも彼女の名前がでてくる。しかし、彼女のメディア政策を真正面から扱う研究は少なかった。彼女の放送政策案は、今日の複雑な情報化社会におけるメディアの役割について重要な問題を提起していたことが示唆され、より詳細な検証が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The First Female FCC Commissioner in America: What A second Look on Her Media Policy Reveals?2023

    • 著者名/発表者名
      Koichiro Shigaki
    • 雑誌名

      東洋大学社会学部紀要

      巻: 60 ページ: 63, 80

  • [学会発表] アメリカ公共放送前史: 1930年代放送メディアの教育機能を巡る議論から公共放送設立機運が高まるまで2022

    • 著者名/発表者名
      志柿浩一郎
    • 学会等名
      20世紀メディア研究所第160回研究会

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公開日: 2023-12-25  

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