研究課題
若手研究(B)
本研究は、漢訳阿毘達磨文献、特に『大毘婆沙論』と『阿毘曇毘婆沙論』を中心に、ガンダーラに展開したと考えられる西方諸師の学説を検討することで、ガンダーラ有部の思想を明らかにすることを目的とした。研究成果としては①両毘婆沙論における西方諸師説の書き下し分一覧表の作成と②西方諸師の経・論伝承についての解明、の二つを得ることができた。この点について、学会発表や論文を通じて成果を報告した。
仏教学
本研究は漢訳された仏教文献に基づき古代ガンダーラ地域の仏教思想の一端を明らかにした。考古学的な知見や近年研究が進むアフガニスタンなどからの新出文献資料と共に、ガンダーラ仏教の思想を多角的に把握する役割を持ったといえる。