①時代考証学会第12回シンポジウム『時代考証に見る忠臣蔵の過去・現在・未来』(2021年11月28日)に登壇、研究報告「忠臣蔵の現在、日本芸能史の現在」を実施した。剣劇の代表的な物語である忠臣蔵を事例に、本研究が収集した劇団「新国劇」内の演目継承(澤田正二郎⇒島田正吾・辰巳柳太郎⇒)の事例を参照しつつ、劇団や撮影所などの結社体の継続性と定型的な剣劇の再上演や再映画化の継続性が如何に相関し得たか、劇団や撮影所などの結社体が凝集性を失効した結果、定型的な剣劇の再上演や再映画化が断絶しつつある現在、歴史学が定型的な剣劇の活用可能性の再生に如何に相関し得るかを議論した上、中村義洋氏(映画『決算!忠臣蔵』監督)、保垣孝幸氏(歴史家)との鼎談に登壇した。
②前年度に続き、本研究の成果である研究報告「幕末=明治維新表象と地域性:河井継之助(越後長岡藩)を事例に」(時代考証学会第12回サロン、明治大学、2019年3月23日)、並びに研究報告「テレビ録画研究の可能性:『中間的』映像群を巡る調査を起点に」(研究集会『ビデオの文化資源学』、大東文化会館、2020年2月16日)を総合させた研究論文を準備した。本論を収録した学術論集は近刊準備中である。
③熊本県立大学文学部日本語日本文学科「研究者紹介」にアイドルグループ「櫻坂46」と劇団「新国劇」を比較する近現代芸能史の可能性を提起した。振付の芸術性と結社の社会性の複眼的な議論を準備した。
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