我が国で未だ認知度の低いイタリア語発音専門辞書「Il dipi.Dizionario di Pronuncia Italiana」やオペラ台本における韻律を解説した書籍「Metro e Canto nell’opera Italiana」などに基づき、舞台発語法や台本解釈法を日本人学習者向けに簡素ではあるが体系化することで、イタリアオペラ作品における歌唱、特にレチタティーヴォの指導・表現に大きな影響を与える事が実証できた。これは、これまで漠然としていた歌唱時の発語と音楽的・演劇的表現の結びつきを学習者に指導の裏付けとして活用が可能であり、今後の我が国の声楽指導のレベル向上に繋がる成果と考える。
|