• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

ドイツ語移動動詞と経路表現の共起に関するコーパスを用いた意味的・統語的分析

研究課題

研究課題/領域番号 17K13441
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 美穂  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 講師 (40787610)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードドイツ語 / 移動動詞 / 不変化詞動詞 / 経路表現 / アスペクト / 事象構造 / コーパス / 語彙意味論
研究実績の概要

本研究課題は、アスペクトとの関連性を視野に入れつつ、ドイツ語移動動詞と経路表現との共起関係をコーパス事例に基づき、実証的に調査・分析する試みである。移動を表す基礎動詞のみならず、特定の経路を含意する不変化詞動詞をも対象とし、具体的な経路表現との共起頻度・共起可能な経路表現の組み合わせを問題とすることで、移動事象をアスペクト的に限定し得る経路表現の言語化に関わる意味的・統語的制限を明らかにすることを目指している。
研究実施期間を通して、(1) durchを伴う不変化詞動詞における意味解釈の分化、(2) 起点ないし着点の表出とその非対称性、(3) 広義の態交替における移動動詞の振る舞いと経路表現との関連、という観点から分析を進めた。最終年度である2019年度は、このうち(2)に集中的に取り組み、研究の成果を総括した。
起点ないし着点の表出とその非対称性について、前年度に行ったコーパス事例調査の見直しと再検討を行い、さらにhinaus「(あちらの)外へ」やhinein「(あちらの)中へ」などを伴ういわゆる「二重不変化詞動詞」を分析の射程に入れた。調査結果を受けて、問題となる起点ないし着点の場所が新情報として提示されるか、あるいは旧情報として認識されるかという観点から考察を行い、起点ないし着点の表出・非表出について情報構造との関わりを軸にモデル化することを試みた。研究成果は口頭研究発表として公にしたほか、論文を執筆し、学術誌に投稿した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Passivisch oder modal? Eine semantische Analyse ueber die Lesarten der Konstruktion bekommen plus Partizip II2020

    • 著者名/発表者名
      Miho Takahashi
    • 雑誌名

      Linguisten-Seminar: Forum japanisch-germanistischer Sprachforschung

      巻: 2 ページ: 43-58

    • DOI

      https://doi.org/10.11282/jggls.2.0_43

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Temporalitaet als Ableitung aus einer Raeumlichkeit: Eine Fallstudie ueber die wegbezogene und die temporale Lesart beim Partikelverb durchfahren2019

    • 著者名/発表者名
      Miho Takahashi
    • 雑誌名

      Linguisten-Seminar: Forum japanisch-germanistischer Sprachforschung

      巻: 1 ページ: 56-72

    • DOI

      https://doi.org/10.11282/jggls.1.0_56

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 「使役」と「被害」が重なる構文―自由与格・have使役・「―させ」使役の比較2019

    • 著者名/発表者名
      高橋美穂
    • 学会等名
      ドイツ言語理論研究会(GLT)
  • [学会発表] Ueber die Ambiguitaet zwischen "Kausierung" und "Involviertheit": Ein deutsch-japanischer Vergleich2019

    • 著者名/発表者名
      Miho Takahashi
    • 学会等名
      アジア・ゲルマニスト会議2019札幌大会
    • 国際学会
  • [学会発表] Zur sprachlichen Asymmetrie von "Ursprung" und "Ziel" einer Fortbewegung: Am Beispiel der Partikelverben mit fahren2019

    • 著者名/発表者名
      Miho Takahashi
    • 学会等名
      日本独文学会第47回語学ゼミナール
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi