多文化共生化が進む日本国内において,非母語話者に対する言語的調整である「やさしい日本語」が注目されている。本研究は,口頭での非母語話者とのコミュニケーション問題の解決に寄与すべく,母語話者から非母語話者に口頭で情報提供が行われる〈説明〉場面について,1) 5項目の評価尺度を開発し,高く評価される〈説明〉と低く評価される〈説明〉の特徴を明らかにした。また,2)母語話者が〈説明〉を経験することで起こる言語面の変容を分析してふりかえり活動の有効性と限界を指摘し,専門家が支援すべき点を明らかにした。そして,3)母語話者の〈説明〉を支援するためのツールを開発し,複数の地方公共団体等で実践を行った。
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