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2019 年度 実績報告書

原子力災害に関連するターミノロジーの研究と、教育及び翻訳管理方法への適用

研究課題

研究課題/領域番号 17K13494
研究機関福島大学

研究代表者

マクマイケル ウィリアム  福島大学, 国際交流センター, 講師 (40761284)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード通訳学、ターミノロジー
研究実績の概要

福島県の特例通訳案内士制度に登録された通訳案内士を対象とした研修会を開き、これまでの研究を反映させたターミノロジー単語集の教育効果を検証した。具体的には、まず、教育の効果性を計るため、クイックリスポンスを中心とした単語トレーニングを行い、その習得率などを分析した。次に、トレーニングを経た受講生に福島県の被災地域を4つのセクションに分類した通訳ガイドツアーを実際に行ってもらい、各セクション終了毎にツアーの参加者に質問紙に回答をしてもらい、参加者が各セクションの内容を理解するに当たってどの様な素質が相関性を示すのかを調べた。具体的には、セクションの理解に関する設問およびガイドの総合評価点を説明変数とし、19の設問を非説明変数とした上で、2変量相関係数の算出を行った。この結果、セクション内容の理解に関しては、各セクションの視覚情報が少なくなるにつれ「ターミノロジーの分かりやすさ」と、「通訳の正確性」が強い相関性を持つ事がわかった。また、各セクション毎の因子分析の結果、ローコンテキスト性、すなわちターミノロジーの正確性が全体の内容の理解と相関関係にある事も示唆された。これらの結果を通して、ターミノロジーの統制と熟達のためのスキームの確立は、特例通訳案内士を活用した福島県の情報伝達態勢の整備にとっても、非常に重要な要素である事をその結論とした。

なお、研究当初の予定にあったターミノロジーの「翻訳メモリへの活用」であるが、令和元年中に長期の体調不良に陥った事により、本格的な研究に着手できていない。ターミノロジーのデータのTMメモリへの移行作業は完成しており、これらを活用した研究の準備は完了しているものの、その効果性の検証もコロナウィルスの影響により中断を余儀なくされている。その為、TM技術としての活用については、今後の研究課題として継続的な検証を続けたい。

備考

令和元年度中に、研究成果を元とした教材を元に9回の通訳者向け研修を行った。

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公開日: 2021-01-27  

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