研究課題/領域番号 |
17K13510
|
研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
新谷 真由 東京電機大学, 理工学部, 講師 (60609733)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 英文法教材 / 認知言語学 / 英語教育 / 英語学 / リメディアル |
研究実績の概要 |
文部科学省は,2020 年までに日本人留学生の数を2倍に増やすことを目標としており,海外の人々と主体的に協働することのできる人材,すなわち英語を受け身として「読む」「聞く」だけではなく,主体的に考えを表現する「書く」「話す」技能を持つ人材の育成を最重要課題としている。したがって,国際的な人材の育成には,主体的な運用能力のひとつである「書く」技能を伸ばすトレーニング方法の開発が急がれている。 本研究は,英語に苦手意識を持つリメディアル学習者が心理的障壁を生じさせないように,パソコン上でアニメーションを多用した文法教材である「図式モデル教材」を開発し,これを学習することで学習者に既習の英文法知識の再構築を促し,自分の考えを英語で「書く」技能を伸ばすことを目的としている。 本年度(H29年度)の前半では,既に開発していた前置詞5種の教材に修正を加えた上で20名強の被験者に対してパイロット実験を行った後,本実験として計100名弱の実験群と統制群の被験者に対して教材の効果の有効性を検証した。 また,続く本年度(H29年度)の後半では冠詞,名詞,過去時制(単純過去,現在完了,現在完了進行)の3項目の「図式モデル教材」を開発し,計100名弱の実験群と統制群の被験者に対して効果を検証のための実験を行った。上記の実験の結果「図式モデル教材」は既習の英文法知識の再構築を促したため,実験の前後に課した英作文問題において一定の能力の向上が見られた。 上記の成果は,学会誌への論文投稿と口頭発表の形で既に報告を始めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H29年度は提出した計画通りに実験実施および成果報告を行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
H30年度前半は,研究代表者が16週間の産前産後休職を取得するため,実験と成果報告の2点において当初の予定より遅れる可能性がある。休職より復帰するH30年度後半においては他大学の実験協力者から既に協力の承諾を得ており,計画も進行しているため,予定通りの実験と成果報告ができる見込みである。
|
次年度使用額が生じた理由 |
次年度では結果の詳細化をはかるため,実験の規模を拡大する必要性がある。このため,実験に必要な機器の追加購入や外部委託の使用費が当初の見込みより多くかかることが予想される。
|