研究課題/領域番号 |
17K13515
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
小島 直子 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (80624890)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 外国語教育 / EMI / 動機づけ |
研究実績の概要 |
平成29年度は1) 前年度(平成28年度)に実施した教育介入研究の効果の検証および2)EMI教員との結果の共有を予定していた。 1)前年度(平成28年度)に実施した教育介入研究の効果の検証:教育介入研究では動機づけの視点から主にアンケートによる量的データおよび主に面接調査による質的データを収集しており、これらを分析した。その結果、量的研究からはクラス全体における平均値の違いは見られなかったものの、EMI履修時に学習意欲が低かった学生の学習意欲向上およびもともと学習意欲が高かった学生の学習意欲維持が確認された。その一方で、学習意欲が高かった学生の一部は学習意欲が低下してしまったことも明らかとなかった。質的研究では、介入を肯定的に捉えている学生、肯定的に捉えてはいるものの、学習意欲が下がってしまった学生、あまり肯定的に捉えていない学生と異なる学習意欲の変化を辿った学生の声を分析した。その結果、留学生との小グループにおける学びの大きさが報告され、小グループでの経験がEMI学習意欲に影響を与えていることが浮かび上がり、EMIにおけるコミュニティの重要性が明らかとなった。現在は質的研究結果をまとめるとともに量的研究結果を出版に向けて執筆中である。 2) EMI教員との結果の共有:当初はワークショップ開催を予定していたが、EMI教員を対象にしたシンポジウムや教員向けリトリートで話す機会を得たため、今年度はワークショップは開催せずこれらの機会を活用して、1)で得られた結果をEMI教員と共有した。教員向けリトリートでは、今年度以降も継続的にEMI担当教員との情報共有を行なっていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ予定通り、1)平成28年度に実施した教育介入研究の効果の検証および2)EMI教員との結果の共有を行うことができた。 1)に関しては、量的研究に関しては分析が終了し現在出版に向けて執筆中である。また、質的研究についても分析がほぼ終了しこちらも執筆作業に取り掛かった。2)についてもEMI教員との結果の共有も2度実施することができた。これらに加えて平成28年度の春学期では、これまでのデータ収集先(留学生が多く日本人学生が少ない)とは異なり、日本人学生を主な対象者としたEMIでもデータを収集することができ、今後研究を進める上で有益なデータを得ることができた。また、中間成果発表についても8月に英語教員が多く所属する学会での発表を行い、EMI担当教員、英語教員に広く発信することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は1) 平成28年度に新たに得られたデータの分析 、2)これまでの研究結果の発信を中心に行う予定である。さらに、今年度は新たに同志社大学のEMIでも授業視察を行っている。これまで授業視察を行なってきた立命館アジア太平洋大学(留学生が多く、大教室で行われているEMI)、関西大学(100名程度の大教室における日本人学生が中心のEMI)とは異なり、少人数(20名程度)の留学生が多いEMIであり、より様々な学習環境に応用できる研究成果を出すことが可能になると期待される。今年度の予算については、出版のための英文校閲費、学会出張のために主に使う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、教員向けワークショップの開催を予定していたが、立命館アジア太平洋大学より招待を受けEMI担当教員に講義を行う機会を頂いた。そのため、予定していた旅費が不要となり差額が生じた。
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