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2022 年度 実施状況報告書

国学者西川須賀雄と神道国教化の時代

研究課題

研究課題/領域番号 17K13533
研究機関佐賀大学

研究代表者

三ツ松 誠  佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 准教授 (10712565)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワード日本史 / 宗教史 / 国学
研究実績の概要

西川須賀雄は、19世紀日本の神道を軸にした宗教改革の数々の局面(長崎キリシタンの弾圧、教部省による国民教化、出羽三山における廃仏毀釈、富士講の教派神道化、等々)において、その最前線に立って活躍した国学者であり、彼が日本の宗教文化に残した爪痕の深さには看過できないものがある。しかし、明治国家が結局、彼の意図に反して曲がりなりにも政教分離の立場を採ったこともあって、神道国教化の妥協なき推進者たる彼は時代の徒花のような扱いを受け、その足跡は半ば忘れられかけている。本研究は、全国に散在する彼の関係史料を徹底的に調査・収集することを通じて、彼の足跡を通観できるようにして、停滞しつつある初期「国家神道」研究の再活性化を目指すものである。
新型コロナウィルス禍で、当初の予定を超えて研究期間を延長することになっている。こうした状況のなか、「明治前期の宗教と国家の関係をめぐる研究に、一石を投じたい。」という究極的な研究意図については、講座論文の執筆や学会発表といったこれまでの実績によって、既に一定の達成を見ていると考えている。しかし、全国の西川須賀雄関係史料の情報収集・整理については、疫禍のために作業が停滞しており、課題として残されていた。この点については今年度も十分な進捗を見たわけではないものの、新型コロナウィルスの流行状況の変化に伴い、調査の再開は可能になっている。次年度の最終的な取りまとめを見据えて、作業を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

所謂「国家神道」研究・明治前期の宗教と国家の関係をめぐる研究に、一石を投じたい、という本研究プロジェクトの究極的な狙いについては、既に講座論文の執筆や学会発表などで一定の達成をみたと考えているが、新型コロナウィルスの蔓延によって県外の関連史料の調査は停滞状況にあった。とはいえ実行教伊那連関係史料の調査は可能になっている。また、当初予想していなかった史料群から西川須賀雄に関する情報を得て、学会発表につなげることが出来た。こうした事情を踏まえて、上述の区分とした。

今後の研究の推進方策

新型コロナウィルスの蔓延に伴って史料調査が困難だったが、状況は好転しつつある。調査を実施して、関係史料の情報整理を進め、最終的な研究取りまとめに移る予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス禍によって、史料調査のための出張に支障が生じていた。これによって最終的な研究取りまとめも遅れている。予定通りに実施できなかった調査・研究作業を次年度に遂行するため、当該助成金を使用する見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 柴田礼一の実行教管長就任と教派神道界2022

    • 著者名/発表者名
      三ツ松誠
    • 学会等名
      日本思想史学会2022年度大会

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公開日: 2023-12-25  

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