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2020 年度 研究成果報告書

オスマン帝国における文化的選良層の社会生活と美意識の変遷についての社会史研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17K13550
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 アジア史・アフリカ史
研究機関大阪大学

研究代表者

宮下 遼  大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (00736069)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードトルコ史 / トルコ文学 / トルコ文化史 / 東洋史 / 地中海文化 / ディーワーン詩 / トルコ近代文学
研究成果の概要

本研究は、オスマン帝国の文化を担った「文化的選良層」という独自の研究対象を設定し、これを前近代から近代(16 世紀~19 世紀)にかけてのその社会的変化及び美意識の変遷という観点から分析することで、伝統文化の西欧化/近代化過程の実態を詳らかにしようとした研究である。四年間の研究期間を経て、西欧文化の移入によって伝統文化の客体化が起こったという従来の文化史的な見方とは相反する事例を炙り出しつつ、少なくとも文学的美意識の範疇においては、トルコでは「伝統的」と見なされた文化群が、民族文化、宗教文化、国家文化(オスマン的文化)、西欧的ないし先進的と再発見された部分への分割が生じた過程が明らかにした。

自由記述の分野

トルコ社会史

研究成果の学術的意義や社会的意義

近代以降、伝統的社会における文化の在り方は、大なり小なり「西欧化」の外的影響により変化を被った。オスマン帝国の「伝統文化」は、一時はイスタンブールを絶対的中心とした一大文化圏を築きながらも、近代に入り急速に周縁化した点で興味深い研究対象である。本研究はオスマン帝国における「文化」が民族文化(トルコ文化)、宗教文化(イスラーム文化)、国家的文化(オスマン的文化)等に分離されていった過程を示しつつ、「伝統文化」と総称されるものがそもそも分有的状態に留め置かれたオスマン社会の特異性と、「分有的文化モデル」という新たな文化様態モデルの存在を指摘した。

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公開日: 2022-01-27  

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