期間中、教師の教育の自由の保障とその限界、教育行政による教育条件整備のあり方、学校現場における子どもたちが抱える問題に、特別の教科「道徳」の教育実践等への応用可能性を視野に入れながら、研究に取り組んだ。 教師の教育の自由の保障とその限界については、事実上の制約を認識する必要性、自由保障的機能を有する中立性概念を明らかにした。教育行政による教育条件整備のあり方については、教育行政の広範な裁量に対して、裁量を統制する人権論の必要性を明らかにした。学校現場における子どもたちが抱える問題については、子どもの置かれている環境ごとに、憲法上保障される精神的自由を制約する要素がそれぞれあることを確認した。
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