本研究の目的は、政治エリートとのネットワークや財政基盤などのリソース面で「弱い少数者」であるマイノリティ集団の利益が実現するための条件とその因果メカニズムを明らかにすることである。 2019(平成31)年度は、2018(平成30)年度の研究計画に引き続き、障害のある有権者、障害者団体、障害のある議員を対象として実施したインタビュー調査とアンケート調査の結果の分析を進めた。また、市民社会に内在するジェンダー・バイアスや女性団体のアドボカシーについても分析を進めた。そこでの成果は、以下の2点にまとめられる。第1は、障害のある有権者や寝たきり等の有権者の投票への参加の状況について論文にまとめて公表した。第2は、女性団体のアドボカシー活動について分析し、その結果について学会で報告した。また、本研究課題で実施した調査の結果については、今後も学会や論文で随時公表する予定である。
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