研究課題/領域番号 |
17K13672
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
山本 圭 立命館大学, 法学部, 准教授 (90720798)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ポスト基礎付け主義 / 民主主義 / デモクラシー / アゴニズム / リーダーシップ / フォロワーシップ |
研究実績の概要 |
本年度もコロナ禍が継続したことで計画通りの研究が進められなかったため、事業を1年間延長することとなった。ポスト基礎付け主義とデモクラシーの関係を考察するべく、本年度もひきつづき指導者と民主主義の問題について研究を進めた。従来、指導者の存在は民主主義と相性が悪いとされがちであったが、本研究では民主的なリーダーシップの可能性を探究した。とりわけ、民主的リーダーシップにはフォロワー、あるいはフォロワーシップの役割が重要になると議論した。 近年、フォロワーの存在が見直され始めている。それによると、フォロワーは単に受動的な存在ではない。むしろ、フォロワーは指導者がリーダーシップを発揮するために不可欠な役割を果たしている。あるいはこう言ってもいい。フォロワーは指導者とともにリーダーシップを構成する要素である。 こうした見方はシティズンシップとは異なる政治参加の可能性を示唆するものである。すなわちシティズンシップ論は、それが独裁的な指導者への反省から現れたことから、市民の自律や主体性を何よりも重んじるため、市民にかなり負荷のある政治参加を前提としている。さらにそれは、こんにち台頭する指導者の問題を迂回してしまい、リーダーシップを民主主義のなかに位置付けることができない。それに対しフォロワー(シップ)は、たえず強い政治的なコミットメントを求められる市民とも、デマゴーグによって扇動される受動的な大衆とも違う、いわばその中間的な仕方で政治に関与する、21世紀の新しいデモス像と言える。それゆえ、フォロワーシップが民主的なリーダーシップを考察する手がかりになるのである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍のため。
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今後の研究の推進方策 |
可能であれば、本プロジェクトでもともと予定されていた海外出張の可能性を模索したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、予定されていた海外出張・国内出張が取りやめになったため。情勢をみつつ、可能であれば旅費として、難しければ必要な書籍代に使用予定。
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