研究課題/領域番号 |
17K13680
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 龍谷大学 (2018-2019) 常葉大学 (2017) |
研究代表者 |
安 周永 龍谷大学, 政策学部, 准教授 (10612393)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 同一労働同一賃金 / 働き方改革 / 不安定労働政治 |
研究成果の概要 |
日本と韓国においては、両国ともに正規労働者と非正規労働者の働き方と賃金体系が異なっている。そのため、正規労働者と非正規労働者間の格差改善を行うためには、従来の労働政治とは異なる対立構図が生まれる。つまり、労働組合を中心とした非正規労働者の待遇改善の取り組みには限界があり、非正規労働者やそれと連携した社会運動に着目する必要がある。本研究では、最低賃金の政治過程や非正規労働者の待遇改善の事例を検討し、非正規労働者の待遇改善と同一労働同一賃金を達成するためには、労働者間の対立が生じない工夫が必要であり、そのためには、労働市場と社会保障制度に関して総合的な妥協が必要であることを示唆している。
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自由記述の分野 |
政治学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同一労働同一賃金については、現政権だけではなく、労働組合、経営側、主要な政党が取り上げているが、その中身は大きく異なっている。それは、異なる賃金体系を持つ非正規労働者と正規労働者の待遇改善を進める際に、どのような方法で格差を縮めるかが論者によって異なっているからである。本研究は、非正規労働者の待遇改善の根底にどのような対立があるのかを分析し、今後非正規労働者の待遇改善には、企業横断的な働き方と社会保障の議論が必要であり、その際の労働組合の役割の重要性を示している。
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