| 研究実績の概要 |
本年度の実績として主要なものは、以下の二つである。
①Yutaka Kanda, “Connecting Internationalists and Nationalists: Japan Socialist Party's Effort to Bridge the Socialist International and the Asian Socialist Conference in the 1950s,” Seminar “Les gauches et l'international/The Left and the international arena,” Centre d'Histoire de Sciences Po, May 2018.
②神田豊隆「冷戦期アジアにおける社会民主主義的地域秩序の試み――1950年代」新潟大学法学部東アジア地域研究プロジェクト＝淡江大学日本政経研究所（共催）・日台国際ワークショップ「東アジアの地域ガバナンスと日本――20世紀国際関係史の視点」（淡江大学守謙国際会議中心、2019年3月8日）。
①は英語、②は日本語で行った研究発表だが、いずれも1950年代を対象に、曽祢も参加したアジア社会党会議・社会主義インターナショナルと、日本社会党（左派・右派）との関係を国際関係史的に論じたものである。冷戦下における東西両陣営のイデオロギーのなかでの社会民主主義の位置、1950年代における「雪解け」が（非共産主義の）社会主義者にもたらした影響、日本社会党両派の欧州およびアジア諸国の社会主義者との関係、といった点で新たな見解を打ち出すことが出来た。いずれも「研究実施計画」の一部をなしていたものであり、国内外の関連する研究者からの様々な見解を得ることが出来た。
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