研究課題/領域番号 |
17K13739
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
木口 武博 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (00409624)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 移民 / 動学的一般均衡モデル / ベイズ推定 / 労働市場 / マクロ経済学 |
研究実績の概要 |
本研究は、移民の拡大が受入国のマクロ経済動学に及ぼす影響を分析することを目的とする。研究課題の四年目にあたる令和二年度は、これまでに構築したモデルのベイズ推定作業を継続して行った。現在得られている結果は、移民労働者が現地労働者とは異なる賃金交渉力を持つモデルが、そうでないモデルよりもデータの当てはまりがよいというものである。このことは、交渉力の低さゆえに移民労働者の賃金が低くなり、労働コストが低下した結果、企業の投資や雇用創出が活発に行われるモデルがうまく現実を説明できていることを意味している。しかしながら、パラメータの設定などにおいてまだアドホックな点が多くあるため、現在は様々な頑健性の確認を進めている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、研究の進捗にやや遅れが生じている。緊急事態宣言下において研究室が使用できなかったこと、また共同研究者と打ち合わせを行う機会が減少してしまったことなどがその主な理由であり、来年度まで補助事業期間の再延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
進捗状況欄に記した通り、新型コロナウイルス感染症の影響により補助事業期間の再延長を申請したため、今年度に実施予定であった、ワーキング・ペーパーとしての研究成果の公表や、セミナーでの発表・海外研究者との研究打ち合わせを来年度に実施する予定である。論文の完成後は、査読付きの国際学術誌へ投稿し、早期の掲載を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
進捗状況欄に記した通り、新型コロナウイルス感染症の影響により補助事業期間の再延長を申請したため、今年度の研究費の一部を来年度分として使用する予定である。
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