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2020 年度 研究成果報告書

デンマークにおける「納税者の反乱」の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 17K13753
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 財政・公共経済
研究機関明治大学 (2019-2020)
公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所(研究部) (2017-2018)

研究代表者

倉地 真太郎  明治大学, 政治経済学部, 専任講師 (60781078)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードデンマーク / 納税者の反乱 / 地方税 / 租税抵抗 / 租税合意
研究成果の概要

本研究では、1970年代初頭に起こったデンマークの「納税者の反乱」を事例に、重い租税負担に対する合意がどのようなメカニズムで得られたのかを財政学の観点から分析した。デンマークは地方所得税の負担が特に重いという特徴があるが、それにもかかわらず重い負担に対する合意が得られている。その背景には、地方税と対人社会サービスの関係性、地方政府代表組織の役割が関わっていた。また、コロナ禍においてデンマークでは付加価値税の減税を要求する議論が上がらなかった背景として、労働組合全国組織や地方政府代表組織といった中間団体や既存の所得保障制度等といった平時のセーフティネットの機能が影響していることを明らかにした。

自由記述の分野

財政学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究ではデンマークを事例に租税負担をめぐる合意形成メカニズムについての研究を行った。デンマークの地方税制に関する研究は国内外でも非常に少なく、本研究によってデンマークの高い地方税率がいかに維持されてきたのかを明らかにした点は学術的な意義がある。本研究で明らかにしたとおり、租税負担をめぐる合意には地方税が重要なファクターとなっていたが、自治体の課税自主権、高い税率、財源保障を両立させるためには地方政府代表組織が強固なネットワークを構築する必要があった。この研究結果は、近年の税源偏在是正措置やふるさと納税等の自治体間の競争を促す政策に対して、自治体間協調の必要性を示唆するものであると考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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