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2019 年度 実績報告書

株式バブルは予防可能か?新指標を用いたバブル生成過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K13761
研究機関横浜国立大学

研究代表者

鈴木 雅貴  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (30625984)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードバブル / 株式
研究実績の概要

本年度では、研究期間で得られた研究結果を学術論文として取りまとめた。当該論文は、査読を通じて学術雑誌『現代ファイナンス』Vol41,pp1-25に掲載された。
当該論文では、本研究の手法によって算出された株式ファンダメンタルズ指標が、実際の株価と共和分関係にあることが示されている。これは、当該指標が株価のanchorとして機能することを示唆している。また、当該指標と株価との乖離によって、将来の株価が予測可能であることが分かった。この結果は、本研究で算出した指標を通じて、株式バブルの発生および崩壊をある程度予知できることを示している。また、VARを用いた計量分析からは、短期金利の低下、社債信用リスクプレミアムの低下、長短金利スプレッドの上昇、株式ボラティリティの上昇が、株式バブルの生成に関与していることが示された。これらの結果は、株式バブルの早期発見およびバブル崩壊に対する対処策を講じる際に、大いに有用であるものと考えられる。
本研究では、特定の経済モデルを仮定することなく、市場データから直接株式バブルを定量化することに成功した。これによって、既存研究では恣意性の強かった株式バブルの生成過程を、極力客観的な手続きを通じて明らかにすることが可能となった。本研究の結果は、資産価格理論、マクロ経済政策ならびに市場制度設計といった研究分野への学術的波及が期待されるだけでなく、現実にバブルへの対処法を議論する際にも大いに役立つものと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 株式バブルの発生メカニズムとその識別2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木雅貴
    • 雑誌名

      現代ファイナンス

      巻: 41 ページ: 1-25

    • DOI

      https://doi.org/10.24487/gendaifinance.410003

    • 査読あり
  • [学会発表] 株式バブルの発生メカニズムとその識別2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木雅貴
    • 学会等名
      一橋大学金融研究会

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公開日: 2021-01-27  

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