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2020 年度 実施状況報告書

日本の飲料・食品産業に関する国際関係経営史研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K13769
研究機関横浜国立大学

研究代表者

竹内 竜介  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (30607940)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード国際経営史 / 外資系企業 / 海外子会社 / 飲料・食品産業
研究実績の概要

本研究は飲料・食品企業を対象とした国際関係経営史研究として、主に日本における外資系飲料・食品企業の事業展開の歴史の考察を進めることが目的である。2020年度は、新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、各種業務において大幅な予定変更が余儀なくされたなか、主に次の取り組みを実施した。
①調査対象企業および競合企業について、調査済みの資料を基にした分析。外資系企業が導入した新製品の普及プロセスおよび競合企業との市場競争についての変遷を考察した。すでに日本で競合企業が市場内地位を確立している市場においては、外資系企業が新たに参入し、市場内地位を高めていくことは困難であった。飲料・食品業界の外資系企業は、日本で競合企業が存在しなかった新しい製品を導入することによって、成功を収めているケースが多かったことがわかった。そこで、外資系企業による新しい製品に関する市場開拓プロセスの解明を行った。
②本研究を進めるための分析枠組みの検討。調査対象となる外資系企業の事業展開の歴史を、活動範囲の拡張および能力の向上といった視点を重視する「海外子会社の進化」という枠組みに基づく検討を行った。各外資系企業は製品ラインナップを増やすなど新製品・新事業の開発を進めるなど活動範囲を拡張し、それに応じて職能的能力が向上していることが見いだされた。また、この枠組みに基づいて、飲料・食品企業とは異なる外資系企業の活動の歴史を捉えることができ、本研究の副産物として新たな成果を生み出すことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度は、新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、本務における大幅な予定変更が生じ、追加業務が増えたこともあり、当初予定していた計画からは少し遅れてしまったと評価する。
そのなかでも、すでに調査済み企業についての考察を進めており、また先行研究を通じて検討を進めた分析枠組みに基づいて飲料・食品企業とは異なる外資系企業の歴史についての考察を行うことができたなど、分析枠組みについての検討を進めることができた。その意味では、やや遅れながらも、本研究は一定の成果を上げている。

今後の研究の推進方策

今後の研究は、対象とする飲料・食品市場の発展に関する歴史(市場全体の歴史、当該企業の歴史、競合他社の歴史)の分析・成果物の発表に努める。同時に、必要であれば、追加の資料収集を可能な限り試みる。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、本務校での業務や研究計画等の予定に大幅な変更が生じたこと、学会への参加や追加的な他施設や企業訪問などができなかったこと、などから、当初計画通りの使用が困難となった。当面の間は出張旅費の使用が困難と見込まれるため、調査結果の取りまとめを行うために必要な、文献や備品の購入、校閲費用などを中心に使用することを検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 日本におけるシリアル食品市場の生成・発展に関する史的分析2020

    • 著者名/発表者名
      竹内竜介・陰山孔貴
    • 雑誌名

      国際ビジネス研究学会

      巻: 12(1) ページ: 43-54

    • 査読あり
  • [雑誌論文] フィリップス・ジャパンによるAED事業2020

    • 著者名/発表者名
      竹内竜介・河野英子・福嶋路・大沼雅也・青木成樹
    • 雑誌名

      YNU ワーキング・ペーパー

      巻: 335 ページ: 1-25

    • オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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