研究課題/領域番号 |
17K13783
|
研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
閔 廷媛 上智大学, 経済学部, 准教授 (30632872)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 組織危機 / 組織学習 / 世界原子力発電所 |
研究実績の概要 |
「なぜ組織事故は繰り返されるか:失敗からの学習の動学的分析」の研究プロジェクトを行うことで,2020年,以下の実績をあげることができた。 まず,第1に,実証論文の「Does social trust slow down or speed up the transmission of COVID-19?」を作成し,2020年12月,オープン・アクセス・ジャーナルであるPLoS ONE(IF: 2.740)に出版することができた(https://doi.org/10.1371/journal.pone.0244273)。本論文により,最近,最も大きなイシューとなっているCOVID19の拡散スピードが国の社会的信頼の程度により異なることを証明し,COVID19拡散のために必要となる政策的な示唆を与えた。 第2に,実証論文の「Institutional Routine Dynamics Following Fieldwide disasters: Attributing Human-Driven Deviation Causes Post Chernobyl」を作成し,本研究分野で著名な査読付き国際ジャーナル(3.941)へ投稿し,現在,R&Rの機会をいただいている。本研究では,世界原子力発電所のデータを用い,Chernobyl事故の前後に発生したヒューマン・エラー報告率を分析対象として,産業内で発生した災害が安全性に関するルーチン変革に与える影響力について明らかにしている。 第3に,実証論文の「Normal Anomalies? Organizational Harmful Learning from Anomalies」を作成し,韓国の人事組織学会に投稿した。その結果,2021年4月24日,当該学会の年次大会で研究報告を行い,貴重なアドバイスを得ることができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りの研究が行われ,無事に論文作成ができ,かつ,投稿による一定の成果を得ている。また,予定にはなかった論文も出版できた。
|
今後の研究の推進方策 |
今年の主要な推進計画として、まず、現在作成した論文を今年内に投稿する予定である。また,投稿によりR&Rを行っている論文の出版のための作業を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID19により予定していた出張が行われず,次年度に残った予算を使う予定である。予算は,英文校閲やデータベース補完に使う予定である。
|