研究課題
若手研究(B)
本研究課題は、組織の現場で生じている学習のプロセスについて、状況的学習論の観点から理論的・経験的に明らかにすることを目的としている。これまでの経営学の領域における状況的学習論の展開は、実践共同体がもたらす組織のパフォーマンスへの貢献について注目され、状況的学習論が有していた学習に対する理論的含意のごく一部にしか焦点が当てられてこなかった。そのため、本研究では、状況的学習論の示唆していた理論的含意に立ち返り、組織における学習を理論的に再検討し、事例分析を実施した。
経営管理
本研究課題の学術的意義は、これまで経営学の領域において十分に議論されてこなかった状況的学習の含意を踏まえた上で、組織における学習について理論的・経験的検討をおこなった点である。具体的には、学習におけるアイデンティティの変化としての側面や学習に伴う組織内の権力関係の変化について事例分析を通じて明らかにした点であるといえる。