| 研究課題/領域番号 |
17K13823
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| 研究機関 | 中央大学 |
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研究代表者 |
妹尾 剛好 中央大学, 商学部, 准教授 (60610201)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 管理会計 / 予算管理 / マネジメント・コントロール・システム / 予算修正 |
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| 研究実績の概要 |
日本企業では一般的に、当初予算を期中に修正している。この点について、近年、予算修正の負の影響を示唆する研究が増えてきている。しかし、先行研究には予算修正の詳細なプロセスが必ずしも明らかではない、目的に応じた複数の効果を想定していないという限界がある。そこで、本研究では質的研究と量的研究を組み合わせた混合研究法により、次の2つの研究目的の達成を目指す。第1に、日本企業の予算修正の決定要因、時期、関与する主体、方法の詳細を記述する。第2に、①計画機能の向上、②組織学習の促進、③マネジャーの手続き的公正感の向上という、目的ごとに想定される日本企業の予算修正の効果の有無を明らかにする。
本年度は期間延長した最終年度として、質的研究と量的研究を組み合わせた混合研究法を行う予定だった。しかし、コロナ禍の影響からフィールド研究がさらに遅れたため、2018年度に共同研究として実施した質問票調査の結果を用いて、さらなる研究を行った。特に、予算修正とも関連する、中期経営計画の「更新方法」などの要素について、高業績を生み出している中期経営計画のコンフィギュレーションを明らかにした。この研究成果の一部は、雑誌論文として発表した。また、コロナ禍における企業の予算修正とも関連する、標準原価管理を中心とするコスト・マネジメントの変化についても研究を行った。その発見事項として、コロナ禍でもコスト・マネジメントを変化させないことが効果的になる可能性を示した。この研究成果の一部も、雑誌論文として発表した。
この2つの研究に加え、前者の研究に関する質問票調査の結果のさらなる分析によって、予算修正により焦点を当てたサーベイ研究が最終段階に入っている。1社を対象とした、フィールド研究は必ずしも大きな進捗はなかったが、関連する文献レビューを追加した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予算修正のみに限ったわけではないがその点にも焦点を当てて2018年度に実施した質問票調査の分析が最終段階に入ったことから、予算修正に関するサーベイ研究は順調に進捗している。ただし、文献レビューを追加したとはいえ、フィールド研究の調査対象が現状では1社のままで変わらず、当初予定していた数よりも少ないこと、コロナ禍の影響で必ずしも大きな進捗がなかったことは対応すべき課題である。
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| 今後の研究の推進方策 |
過去の年度と同様、フィールド研究の分析が遅れていることが課題である。この点は追加の文献レビューの結果を踏まえ、最終段階にある分析を至急完了させる。また、フィールド研究の調査対象が少ないため、混合研究法の中で、量的研究であるサーベイ研究に重点を置いた分析を行っているが、最終段階にあるこの分析も至急完了させる。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
フィールド研究のさらなる遅れと、それに関連するサーベイ研究の最終的な分析の必要性から、次年度使用額が生じた。使用計画としては、フィールド研究のための旅費および、現在のサーベイ研究の補完のための質問票調査の費用を予定している。
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