研究課題/領域番号 |
17K13826
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
細田 雅洋 茨城大学, 人文社会科学部, 講師 (50733888)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ダイバーシティマネジメント / ダイバーシティマネジメントの認知 / 退職意向 / 売上高 / CSRアソシエーション / 顧客満足 / 信頼 / ロイヤルティ |
研究実績の概要 |
ダイバーシティマネジメントと成果との関係におけるメカニズムの検証について,本年度はリサーチサイトとしているホテル業A社の事例にもとづき主に2つの研究実績を残した。 第1に,従業員のダイバーシティマネジメントの認知の成果を明らかにするために,ダイバーシティマネジメントの認知と退職意向との関係におけるメカニズムをホテル業A社事例を通じて明らかにした。研究成果はPerceptions of gender diversity initiatives ― A case study of a Japanese hotel chainというタイトルのもと,32nd Annual Australian & New Zealand Academy of Managementで報告をした。 第2に,顧客のダイバーシティマネジメントの認知と財務業績との関係を明らかにするために,顧客のCSRマネジメントの認知(ダイバーシティマネジメントを含む)と売上高との関係をホテル業A社の事例を通じて明らかにした。研究成果はThe Impact of Corporate Social Responsibility Perception on Financial Performance: A Case of Japanese Hotel Chainというタイトルのもと,8th Annual Australasian Business Ethics Network Conference 2018で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究がおおむね順調に進展しているという理由として,2つが挙げられる。第1に,前年度からの準備を踏まえ,研究成果を海外学会で報告することができたからである。 第2に,単に学会報告で終えることなく,研究報告の内容の論文化を行ったからである。論文化されたものの一部は学会のプロシーディングスとして発刊されている。 一方で,課題も残されている。それは,新規のリサーチサイトでの研究が計画通り進んでいないことである。したがって,新たなリサーチサイトで計画的に研究を行うことが課題として挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として,2つを考えている。 第1に,本年度海外学会報告を実施した2つの研究について,論文として発刊を目指す。具体的には,申請者が参加しているプロジェクトで論文を投稿し,論文の発刊を目指す。プロジェクト名は,Gender Diversity in Japan: Historical and Current Perspectivesである。このプロジェクトは,日本企業を対象としたダイバーシティマネジメントに関わる研究成果を本に収録し,発刊するものであり,Massey UniversityのAssociate Professor Gabriel Ewejeがとりまとめをしている。 第2に,新規の研究課題に取り組むべく,リサーチサイトでの調査や新規のリサーチサイトの開拓を計画的に行い,協力を得ながら,計画を遂行していく。現段階においては小売業での調査を予定している。また,申請時に計画した製造業での調査も実施していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外学会への参加に伴い,英文論文投稿の準備に関わる費用や開催国への渡航費用が相当計上されることに備え,データ整理などの作業は極力自身で取り組んだ。結果,人件費・謝金が発生しなかった。また,アンケート調査をwebで実施したことから,予定されていたアンケート調査に伴う支出が発生しなかったため,次年度使用額が生じている。未使用額は海外学会参加のための論文作成,渡航費用にあてたい。
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