2010年代半ばから著名人の「不倫」が繰り返しマスメディアで取り上げられることに象徴されるように、婚外での性愛関係は非常に社会的関心の高いテーマであるにもかかわらず、社会学的研究の対象となる機会は少なかった。このような状況において、本研究は婚外性愛を問題化する社会的規範の歴史性・社会性を社会学的視点から捉え直そうとするものである。また、この規範は家族の近代性という家族社会学の原問題とも深く関わるものであり、その用法について明らかにする本研究成果は、家族社会学研究にとっても一定のインプリケーションを有するものであると考える。
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