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2017 年度 実施状況報告書

LGBTQの子どもたちへの学校ソーシャルワーク実践モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K13881
研究機関北九州市立大学

研究代表者

寺田 千栄子  北九州市立大学, 基盤教育センター, 講師 (10713208)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードLGBTQ / 学校ソーシャルワーク / スクールソーシャルワーカー / エンパワメント / 養護教諭 / 当事者
研究実績の概要

本研究は、わが国の学校教育環境におけるLGBTQの子どもたちへのスクールソーシャルワーカーによる学校ソーシャルワーク実践モデルを開発し、その有効性を検証していくことを目的としている。平成29年度の研究実績は以下の3つにまとめられる。
1)学校現場におけるLGBTQへの支援状況の実態把握:国内の小・中・高校におけるLGBTQの子どもたちの実態を把握するために、量的調査として養護教諭を対象に各校1000校づつに質問紙調査を実施し、研究成果をまとめた。子どもたちは学校生活の諸場面や心理面,恋愛や異性への感情に関することを多く相談しており,学校教育現場では相談内容に対して個別的に対応していることが明らかになった.また、学校教育現場ではスティグマをはじめとした子ども達のパワーの減退につながる状況が多く存在し,これらが自尊感情の低下やメンタルヘルスの悪化,自己破壊行為につながっていることを示した.これらに対して,養護教諭は物理的な配慮に止まらず校内の体制づくりや教職員の理解促進・意識統一が必要であると考えていることが明らかとなった。
2)当事者の支援におけるニーズ:大学生以上のLGBTQ当事者12名を対象に、学齢時期においてどのような支援が必要であったかについての質的調査としてインタビュー調査を実施した。今後研究成果を公表していく予定である。
3)近隣諸国(台湾、韓国)のスクールソーシャルワーカーによる支援の状況調査:学校ソーシャルワークの展開が先行している台湾を視察し、LGBTQの子ども達への支援の状況を調査した。今後、研究成果を公表していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

養護教諭及び当事者の好意的なサポートにより、質的・量的調査が順調に進展した。
論文公開も平成29年度中に到達できる見込みである。

今後の研究の推進方策

平成30年度は研究代表者の出産に伴い研究を中断する予定である。
以降、近隣諸国の支援状況について十分な調査結果が得られていないため、対象の拡大をし調査を進めていく。また、実践モデルの構築を行い、その成果を広く公表していく。

次年度使用額が生じた理由

当初平成29年度に使用予定であった書籍代ならびに印刷費に使用することができなかったため、研究再開後の平成31年度に執行する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] わが国におけるLGBTQの子どもたちへのソーシャルワーク支援:学校ソーシャルワーク実践の必要性2017

    • 著者名/発表者名
      寺田千栄子
    • 雑誌名

      学校ソーシャルワーク研究

      巻: 12 ページ: 2-13

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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