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2020 年度 実績報告書

幼児期の心的数直線形成における手指の役割

研究課題

研究課題/領域番号 17K13914
研究機関金沢大学

研究代表者

浅川 淳司  金沢大学, 学校教育系, 准教授 (00710906)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード身体性 / 心的数直線 / 手指認識
研究実績の概要

心的数直線は,幼児・児童の数能力の発達を測定する上で最も重要な指標の1つであり,1から順に等間隔に数を表象する能力である。心的数直線の形成に関して,Okamoto(2010)は,すぐに抽象的な数直線が形成されるわけではなく,その前段階で具体的な経験に基づく心的モノ直線(mental“object”line)が形成されると主張している。しかし,この“モノ”がどのようなものであるかについてまでは明らかにされていない。
昨年度までに,直線の左端に0,右端に10が記載された心的数直線課題の成績よりも,左端に1,右端に10が記載されている心的数直線の課題の方が,手指認識と関係が強いことが明らかにされた。しかし,これらの課題では,全体の中の部分を正確に認識できているかを測定しているとも言える。一方で,子どもは必ずしも全体と部分の関係を考慮して,数直線を形成しているわけではなく,1と2の間といった基本的な間隔を単位として心的モノ直線を形成している可能性がある。
そこで本年度では,左端に1,右端に10が記載されている数直線課題の成績と,左端に1そこから20mm間隔を開けて2と記載された数直線課題の成績が,手指認識と関係するの検討した。数直線課題の分析では,まず,提示数ごとに左端から指し示した位置までmm単位で測定し,見積もった数の値とした。そして,見積もりの正確性については,『(|提示した数の位置-見積もられた数の位置|)÷数直線上の数値の間隔』で算出した。分析の結果,1-10の数直線課題も1-2の数直線課題も両方とも手指認識との相関が有意であり,関係が認められたから,数直線課題の内容で,手指との関係が変わるわけではないことが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 数量能力と手指の機能的連関とその変化2021

    • 著者名/発表者名
      浅川淳司
    • 学会等名
      日本発達心理学会第32回大会

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公開日: 2021-12-27  

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