教育や学習では、一般的に、ブロック練習形式が基本になっており、交互練習という発想自体が未だ十分に浸透していないことが指摘されている。それを踏まえると、交互練習形式の学習の効果を明確に提示している本研究の結果には、意義があると言える。本研究の知見を踏まえるならば、例えば、計算スキルの流暢性を形成するための指導では、足し算、引き算、掛け算、割り算、の問題を別々に行う(すなわち、ブロック練習形式でやる)のではなく、可能な限り、異なる方略を交互に使用する交互練習形式で行う方が、学習者に恩恵をもたらす可能性があると言える。
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