本課題では小中学生を対象に「いじめ被害」を軽減する保護要因および「いじめ被害」による適応への影響を軽減するための保護要因の検討を行った。研究1,2ではいじめの継続性を検討し,それが確認された。研究3では,いじめの継続性を調整する要因として,アタッチメントを取り上げた。アタッチメントの調整効果はみられなかったが,アタッチメントがいじめ被害を抑制する可能性が示された。研究4,5では,いじめ被害と適応との関連について縦断的な検討を行った。結果,いじめ被害と適応との関連について有意な関連はみられなかった。そのため,いじめ被害による適応への影響を軽減するための保護要因の検討については実施できなかった。
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